ずっと実施したくて、でも実行できなかったことを、やっと。
「消費電力測定」
機械への各ブレーカ毎に消費電力を測定可能になりました。
なぜこれをやりたかったかとい言うと、、、
多くの御客様で、夜仕事を終えた後に機械の電源を落とされています。
春秋はまだ良いのですが、夏冬は昼間夜間で工場内の温度差が大きく出ます。
もちろん機械も工場内の環境温度に左右され、熱変位を引き起こすわけですが
機械そのものにも熱源となるものを多く抱えています。
特に主軸・機械の冷却油などは機械の電源を落としてしまうと、当然冷却も止まります。
そして翌日朝出勤してから電源ON、暖気運転、しかし機械の熱平衡までは思った以上に時間がかかります。
仮に機械が安定するまで3時間かかるとします。
その間は精度の必要な加工はできません。
その3時間。
すでに機械が安定していたら、一番付加価値を生む高精度加工を行えるわけです。
だから機械の電源は落とさないのがベストなのです。
ですが、機械は電気で動くわけですから、電気消費、つまり電気代がかかります。
生産に使われず利益を生み出さない夜間、電気代を抑えたいのは当然のことです。
じゃあ、夜間機械の電源を落とすことで、どれだけの電気代を削減できるのか。
その真の値を知りたいがために今回の消費電力測定を行うことにしました。
ひとまず安田工業YBM-Vi40 弊社内で一番電気容量の大きい機械です。
一日24時間(実稼働時間6時間)の消費電力は・・・
99.48 kwh
中部電力のHPでは昼間料金は 18.7円/kwh (夜間はこれより割安です)
18.7円/kwh × 99.48kwh = 1860円/1日
24時間で1860円です。
夜間電源を落とす時間が20時~翌8時の12時間とすると
単純な計算で930円です。
先述の 「3時間の価値」 と 「電気代930円の削減」
どちらを重要視するかはそれぞれの会社の方針次第です。
ですがこうやって測定することで、これまで見えていなかったことも見えてくるようになります。
こんなことをお客様に提案するのが私達の仕事だと考えています。
※現実には機械だけでなく、空調・コンプレッサーなどの付帯設備の電気使用もありますので
上記の計算のように単純なものではありませんが、同じように付帯設備も測定すれば
全体の電気使用量の全貌が明らかになり、電気代削減のポイントが見えてくるはずです。
またこの測定については、データ取りしてWEBにて報告しようと思います!